メインのムラゴン部屋は

【死別】カテゴリにしたくない

貴方が知っていた部屋であって

貴方のために残してきた部屋だから

引越しはもう十日後だね

いろんな苦しみを一緒に過ごした部屋

今は

ちょうどいい遺影と

ちょうどいい貴方らしいお位牌と

毎週月曜日に新しくなるお花たち

白いカーネーションを月曜日に予約して

毎週5本ずつ花束にしてもらう

白いカーネーションの花言葉って

『私の愛は生きています』

子供たちがママにピッタリだねって

笑顔で言ってくれたんだよ

ちゃんと真っ直ぐ貴方へ届いているか

わからないし

わからなくてもいい

愛は見えない

戻ってくることもない

それでも、

やっぱり月曜日はお花屋さんへ行くよ

さてと

泣きだすまえに仕事へ行ってこよう

優しい笑顔がたくさん溢れてる職場は

少し私を前に歩かせてくれる

痛みも苦しみもない、いま

ゆっくりしててね

思ってたより弱かった。

いや、違うかな、

強いとか、どっから思ってた？

結婚したときから覚悟してたとか

事故じゃないし突然じゃないからとか

三年前、一年前、半年前、一ヶ月前、

余命宣告を聞いてきたからとか

だからなんだろう。

失う悲しさとか悔しさとか後悔とか

そんなものには何の為にもなってない。

平気なわけない。

悲しくないわけない。

つらくないわけない。

三ヶ月なんて一瞬だった。

何にもない。

強くなんてない。

強くなんてないんだよ。

心配させないため。

心配かけないため。

心配されたくない。

外で泣かないくらい、できる。

人前で泣かないくらい、できる。

ひとりじゃなきゃ、

そんなこと平気でできる。

貴方のためなら、私は頑張れる。

貴方の妻だからね、私は。

風に折れない花

今夜も聴きながら寝るよ。

おやすみ